若手研究者にとって魅力ある学会

AAASの年会の特徴の一つに、学生のキャリア教育、特に理系人材のキャリア開発に力を入れていることがあげられます。


先日送られてきたNewsletterは、「キャリア開発のためのワークショップ特集」で、「AAAS Annual Meeting is rich with activities for students as well as professionals and the general Public.」と書かれています。


近年日本の学会でも意識されるようになってきたのかもしれませんが、その数と内容は、桁違いであることは間違いありません。


今年度も15のCareer Development Workshopsが開催される予定。


理系学生必見!キャリア開発ワークショップ全プログラムはこちらから。http://aaas.confex.com/aaas/2010/webprogram/WORK.html



19日午前8時半(現地時間)は「科学論文がうまく書けるようになる3つの方法」と「理系学部を卒業した。これからどうする?」の二つのワークショップが。どっちも見たい!

展示会場とジャパン・ブースについて

AAASの年会会場には、2日半にわたって、展示が開催されます。
研究の成果発表の場とはひと味違います。
(研究成果を発表するポスター展示の場は別に用意されています)


この展示会場には、大学や研究機関の他に、様々な科学技術に関わる活動をしているNPOや企業が出展します。その団体の紹介をするほか、実演や商品(主に書籍)の販売も行われます。研究機関のブースでは、優秀な研究者のリクルート活動も行われます。


展示会場「も」出会いの場です。黙って展示だけしているブースには、人が立ち寄りません。多くのブースで、来場者と出展者の間で活発なコミュニケーションが行われます。

過去に印象に残ったブースは、タランチュラやヘビを触らせてくれるNPOブースや、虫が食べない遺伝子組み換え植物を、虫食いだらけの植物と並べて展示していたモンサント社です。

集まった子供たちが目を丸くして、出展者に話しかけていました。

2日半のうち2日間は、会場が無料で開放され(Family Science day)、
大人から子供まで多くの市民が訪れます。



さて、今回のジャパンブースは、JST東京大学IR3S、理研JAMSTEC、科学技術政策研究所の5機関が共同出展するので、とても賑やかになります。


東京大学からは燃料電池やセラミック膜の実物を、JAMSTECからは子供たちが遊べるペーパークラフト、そのほか、地球環境の様子を直径1.3メートルの球体に映し出す「触れる地球」など、来場者と対話が生まれるきっかけも用意しています。

ブースの広さは、約70平方メートルで、ヨーロッパ連合のブースに次ぐ大きさで、展示会場の入り口に近い絶好のロケーションです。

学会での発表とかけ持ちでジャパンブースで接客するスタッフの数は、5機関から30人を超え、現地で初めて顔を合わせる人たちもたくさんいます。展示場にはたくさんの人が出入りし、安全・防犯の管理も必要なことから、スタッフがお互いを認識するために、ユニホームを作成しました。


2010年AAASジャパンブース限定Tシャツです。レアもの。



2010 AAAS Annual Meeting について 発信始めます!

みなさん、こんにちは。

このブログは2010年2月18日〜2月22日まで、米国サンディエゴで開催される、2010 AAAS Annual Meeting(年会)について、JST広報ポータル部がレポートしていきます。

ブログの目的やAAASについては、「はじめに」をお読みください。

私が初めてAAASの年会に参加したのは、2006年のことでした。
アメリカ中からサイエンス・ライターが集まる学会だよ」との情報を得て、サイエンス・ライターに取材するために出かけていきました。そこで見たものは・・・。
日本の堅苦しい、専門外の人にはちんぷんかんぷんな討論が行われる学会とは、まったく違うイメージの、明るくて、楽しくて、たくさんの市民や、研究者じゃない人が集う科学のお祭りでした。会場には、バンドが入って、生演奏が行われていた!

こんな場所が日本にもあったら。
みんなが自分の関心がある科学の話に加わることができたら。

そんな思いで、それからほぼ毎年、AAASの年会に参加しています。

今年度は、日本から5つの機関が協力して、展示会場で、ジャパンブースとして情報発信、来場者とのコミュニケーションを試みます。

出発までの2週間あまり、AAASの魅力や今年の年会の見所などをお伝えし、期間中は、現地からの情報をお伝えしていきます。

みなさんも一緒に、2010 AAAS in San Diegoを楽しんでください。

(難波美帆)

AAASについて

AAAS(American Association for the Advancement of Science)は、1848年に作られた非営利団体で、「科学技術の発展による恩恵を世界中にもたらす」ことを使命としています。現在262の各種団体と1000万人の個人会員を擁し、発行する雑誌「サイエンス」は査読付き論文誌として世界最大の発行部数を出しています。
AAASはサイエンスを発行するほか、インターネットでは科学ニュース「EurekAlert!」を発信するなど、世界中に科学情報を発信しています。

サイトはこちら
http://www.aaas.org/

このブログについて

このブログは、2010 AAAS Annual Meeting について、独立行政法人科学技術振興機構JST)広報ポータル部から情報発信していきます。JSTは、2010年、AAAS Annual Meetingに、東京大学IR3S、理研JAMSTEC、科学技術政策研究所とともに、ジャパン・ブースを出展します。